2022.03.29 社長

社長のきもち 2022年3月

冬の終わりの肌寒さと春の始まりの温かさが入り混じった3月ももう少しで終わろうとしています。

 

 

今月は国内では、東北地方を中心に2011年の東日本大震災を彷彿させる大きな地震が発生し、住宅、鉄道施設、発電所などの被害が広がりました。東北新幹線では車両が脱線する事故も発生し、完全復旧までには約1か月かかるとの発表がありました。また福島県の火力発電所の設備が地震被害を受けて発電が休止し、その影響により関東地方でも需給バランスを取るための臨時停電の計画措置が取られましたが、幸いなことに臨時停電は回避できたようです。

 

2011年の福島原発事故による原子力発電所の発電停止により、東京電力管内では発電量不足の懸念が未だ続いており、火力発電に頼る現状は主燃料となるLNG(液化天然ガス)の安定供給が今回のロシアのウクライナ侵攻による影響で今後不安定になる可能性もあり、心配な状況がさらに続きそうです。

2011年の東日本大震災では、津波の猛威と原発施設の危機的な状況を我々はテレビのニュースやインターネットの映像配信を通じてその状況をリアルタイムに見て知ることで、大きな衝撃を受ける経験をしてきましたが、今回のロシアのウクライナ侵攻では、ロシアの無差別攻撃により、美しいウクライナの町が無残にも破壊される姿や、一般市民が巻き込まれて多くの死傷者が出ている状況をほぼリアルタイムに知る日々が続いています。まさに今から77年以上も前に起きていた戦争の本当の姿を今我々は目にしています。こんなことがこの時代に起きていいのか、我々みんながそう思っている今回のロシアの侵攻を何としても食い止め、平和的な解決の方向に早く向かって行って欲しいと願って止みません。

 

 

 

日本の産業界では今後の自動車業界にもインパクトを与えるソニーグループと本田技研のビジネス提携というビッグニュースが3月4日に発表されました。両社は新しい時代のモビリティとモビリティサービスの創造に向け、戦略的な提携に向けた協議・検討を進めることを合意し、両社で合弁による新会社を設立し、新会社を通じて高付加価値のEVを共同開発・販売し、モビリティ向けサービスの提供と併せて事業化していく予定です。

 

今回の提携では、Hondaが長年培ってきたモビリティの開発力、車体製造の技術やアフターサービス運営の実績と、ソニーが保有するイメージング・センシング、通信、ネットワーク、各種エンタテインメント技術の開発・運営の実績を持ち寄り、利用者や環境に寄り添い進化を続ける新しい時代のモビリティとサービスの実現を目指すとしてします。本田技研の三部社長は「ソニーとHondaは歴史的・文化的にシンクロする点の多い企業ですが、それぞれの得意とする技術ドメインは異なっており、この両社によって設立される新会社には、大いなる可能性があると確信しています。」というコメントを発表しています。

 

ソニーは盛田昭夫氏と井深大氏が、東京都中央区日本橋にあった百貨店・白木屋の3階を借りる形で事務所兼工場を設けて共同で創業したベンチャー企業であり、本田技研工業は本田宗一郎氏がエンジン部品であるピストンリングの製造を行う会社を静岡県の浜松市で創業し、後に藤沢武夫氏とコンビを組んでバイクから自動車へと事業を拡大していったベンチャー企業の歴史を持っています。

 

技術力と商品力で世界と時代をリードしてきた両者の今回のビジネス提携は、EVの世界でも我々をわくわくさせる商品を発表してくれる期待感があります。

ソニーはこれまで「WALKMAN ウォークマン®」、「PlayStation」、ペットロボットの「aibo(アイボ)」、といった斬新な商品を世に出し、世界中で多くのソニーファンを作ってきました。一方の 本田技研工業は、二輪車のスーパーカブシリーズが、2017年には世界生産累計台数1億台を突破し、まさに各国の国民的バイクとして人気を博しています。またかつては低公害者の先駆けとして画期的なエンジンの燃焼技術CVCC(複合渦流調整燃焼方式)を開発し、世界中の自動車メーカーとエンジン設計者を驚嘆させました。2000年以降では二足歩行ヒューマノイドロボットの「ASIMO(アシモ)」でロボットの実用化への関心を高め、2015年以降では小型ビジネスジェット機の「HondaJet(ホンダジェット)」を発売し、世界で好評を得ています。乗り物としてのEV本体のみならず、どんなモビリティサービスを両社で生み出すのか興味が尽きません。

 

 

 

現在ダイテックではリクルート活動の一環として、Live映像配信を行っています。先日は第2回目として私の方も出演しました。私以外に3名の社員の方にも登場してもらい、私や会社への思いなどをそれぞれ語ってもらいました。私の方も会社の成り立ちや今後の抱負、出演してもらった社員の方への思いなどを話させてもらいました。インターネットを使っての映像配信とはいえ、テレビの生放送番組に出ているような緊張感があり、司会の方の質問にもなかなかうまく反応できなかったように感じていますが、私自身の人柄や現在のダイテックの気風のようなものが少しでも視聴者の皆さんに伝わっていればと願っています。第3回目以降も様々な業務で活躍中の社員の皆さんに登場してもらう予定です。

 

 

 

ここ数日は気温があまり上がらなかった影響で、昨日見た広島市内のソメイヨシノの花はまだ咲き始めの状況でした。これから気温が上がるにつれて桜の花も満開となりそうです。東京では28日あたりが満開の予想となっているようですが、広島地方は31日あたりが満開の予想となっています。今年度入社する新入社員の皆さんの入社式が来週4月1日に執り行われますが、今年は桜の花が満開の中での祝福ムードが一杯の入社式になりそうです。