2025.07.30 社長

社長のきもち 2025年7月

昨年に引き続き、今年の7月も連日猛暑が続いています。24日には、北海道の北見市で最高気温が39度、帯広市で38.8度に達し、観測史上最も高い気温を記録しました。北見市や帯広市の平年のこの時期の最高気温は、23度から24度くらいのようなので、今回の気温がいかに高いかがわかります。

 

本州に比べ夏は涼しい北海道では、家庭用のエアコンの普及率は5割程度でしたが、近年の気温の上昇と今回の猛暑がきっかけで、エアコンの普及はさらに広がっていきそうです。

 

日本列島で毎年続く猛暑日ですが、最高気温が40度を超えると「酷暑日」と呼ばれます。過去に38の観測地点で酷暑日を記録しているとのことですが、今年も酷暑日が出ることが予想されます。暑さ対策の次元が変わりつつある近年では、各種イベントやスポーツ大会の開催時期など、今後の検討が急務になりそうです。

 

 

京都の夏の祭り「祇園祭」が開催され、市内中心部は国内・海外から訪れた大勢の観光客で賑わっていました。祇園祭は、前祭が7月10~14日、後祭が7月18~21日に分かれて行われます。

 

祇園祭のハイライト「山鉾巡行」は、「京都祇園祭の山鉾行事」としてユネスコ無形文化遺産に登録されており、平成25年までは前祭と後祭の合同として7月17日に1度だけ行われていましたが、平成26年以降は17日と24日の2回に分けて行われています。

 

この「山鉾巡行」の前に行われるのが「宵山」と呼ばれ、前祭では14日から16日にかけて、後祭では21日から23日の3日間が「宵山」となります。各町内自慢の「山鉾」が建ち並び、会所では「会所飾り」と呼ばれる山鉾の懸装品の展示や御神体の拝観、ちまきをはじめお守りや手ぬぐいなど様々な授与品が売られ、山鉾に搭乗できるところもあります。

宵山の山鉾の様子

厄除けちまきの販売の様子

日が暮れて駒形提灯に明かりが灯り、コンチキチンの祇園囃子が夏空に響く中、山鉾を見ながら市内を散策すると、夏の夜の風情と祭りの情緒を感じることができます。釘を一本も使わず、縄がらみの伝統技法で組み立てる「山建て」と「鉾建て」を後世に伝え残していくことは、後継者の育成を含め苦労も多い現実があります。

 

「祇園祭」は平安時代前期の869(貞観11)年、京で疫病が流行した際、当時の国の数にちなんで66本の鉾を立て、八坂神社の神輿を迎えて災厄が取り除かれるよう祈ったことが始まりとされています。平安時代から1150年以上にわたって続く日本を代表する祭りである「祇園祭」を後世に残していくこは重要なことに感じます。