2021.04.25 社長

社長のきもち 2021年4月

昨年に引き続き、東京・大阪・兵庫・京都の4都府県では非常事態宣言が今月発出され、飲食店や大型施設の休業が続いています。ゴールデンウィーク期間中の人の流れを抑制することが大きな狙いですが、昨年の同時期よりも自粛ムードが薄れ、人の流れに大きな歯止めがかかっていないのが現状のようです。国内でも感染力の強い変異株が猛威を振るっており、4都府県以外の地域でも感染者数が日を追うごとに増えつつあります。海外では、ワクチン接種が進むアメリカやイギリスのように、屋外でのマスク着用義務を緩和し、夜の賑わいも取り戻しつつある国がある一方で、インドでは直近1週間の1日の感染者数が30万人を上回っており、感染者の多さに医療の提供が追い付かないまさに医療崩壊が起きています。日本でのワクチン接種も5月の連休明けからピッチが上がる見込みですが、東京オリンピック・パラリンピックの開催が迫る中、早く落ち着きを取り戻し、無事に開催ができることを心から願うばかりです。

 

世界遺産の宮島を持つ広島では少し淋しいニュースが先日流れてきました。国内有数の水中花火大会で、宮島沖の海上で繰り広げられる「宮島水中花火大会」が、今後の開催を断念し、半世紀近くの歴史に幕を閉じることになりました。約5万人の観客がフェリー乗り場に集中し、離島特有の安全対策の難しさに加え、新型コロナウイルス感染防止となる「3密」を避ける開催方法の見通しが立たないことを理由としていますが、対岸側では毎年自動車の渋滞や違法駐車などの問題が続いており、また花火見物のプレジャーボートがカキいかだに乗り上げるなどの事故が起きていたこととも継続を断念した要因になっているようです。今年に至っては、東京五輪・パラリンピックの開催延期の影響で十分な警備態勢を確保できないことも大きな要因となっているようです。海面から夜空に向けて花火が打ち上がり、朱色の鳥居を背景に花火の「大輪」が開くその様子や、水中から勢いよく花火が噴き出す幻想的な仕掛け花火も今後は観賞できなくなることになり、まさに夏の祭典だっただけに開催の終了が惜しまれます。

 

5月を迎えます。近郊では気持ち良い晴天の中、鯉のぼりたちが元気に泳いでいました。もうすぐ端午の節句ですね。今年のゴールデンウィークもコロナ禍でイベントの中止や外出自粛が昨年同様全国レベルで実施されるようですが、気持ちだけは青空を泳ぐ鯉のぼりのように生き生きとしていたいですね。コロナ感染状況も今後下火になり、良い方向に向かう5月になることを期待しています。