2020.10.30 社長

社長のきもち 2020年10月

早朝の気温が10度近くになり、季節はゆっくりと晩秋に向かい始めました。広島県北の紅葉の名所「三段峡」でも、峡谷の木々が色づきはじめたとの便りがありました。
温暖化の影響で紅葉の見ごろ時期が年々遅くなっている傾向にあるとのことですが、これから気温が下がるに連れ、各地で紅葉便りが届きそうです。

広島駅の新幹線コンコース内に、広島県立祇園北高校の書道部員が書道パフォーマンスを披露して書いた縦3・5メートル、横6メートルの布地の作品が展示されています。
このパフォーマンスは、JR西日本などが今月から実施する大型観光企画「せとうち広島デスティネーションキャンペーン(DC)」をPRするために行われました。
「結実」「愛される広島がココにある」などと書かれた力強いメッセージは、その作品の前に立つと迫力を感じます。

この展示は12月末までのキャンペンーン期間中、祇園北高を含む県内の高校計3校の書が月替わりで同駅に展示されるとのことです。 高校生による書道パフォーマンスは、「書道パフォーマンス甲子園」として毎年大会が開催されていますが、昨年は長野県の「松本蟻ヶ崎高等学校」が優勝を飾っています。 互いに声を掛け合いながら大筆を操るその姿は、まさに筆に懸ける青春そのものです。 筆の力、文字の力に勇気をもらいます。デジタル文化に世の中が移行する中、伝統的な筆文化が廃れていかないことを願うばかりです。   筆といえば広島県には、国内生産量が全国一と言われる伝統的工芸品「熊野筆」があります。 広島市の東隣の熊野町で生産されています。 町内には約130社ほどの生産企業があるとのことですが、その中の一つの「竹田ブラシ製作所」は、2011年の女子サッカーワールドカップで優勝した「なでしこJAPAN」が国民栄誉賞を受賞した時の副賞として贈られた化粧筆セットを製造担当しました。 筆1本1本に選手それぞれの名前が彫刻されており、選手たちはとても感動したとの後日談を、たまたま広島市内で乗り合わせたタクシーの運転手さん(熊野町出身の方でした)から聞きました。 「今はコロナの影響で熊野町に観光で訪れる方が少ないんですよ・・・」と地元の声を切々に話していました。 降車の際に「ぜひ熊野町に来てくださいね」と観光パンフレットを手渡された運転手さんは、地元の観光振興にも努められている方のようでした。Go to「熊野町」に協力をしたいですね。

先日のニュースで、中国政府は、「2035年に新車販売のすべてを電気自動車(EV)などの新エネルギー車(NEV)やハイブリッド車(HV)にする」方針を明らかにしました。 世界でガソリン車などの販売を禁じる「脱化石燃料」の流れが加速する中、自動車最大市場の米国でも、米カリフォルニア州がガソリン車などの新規販売を2035年までに禁じる方針を先月打ち出しています。 環境対策を重視する欧米各国で同様の動きが相次ぎ、フランスは2040年までにガソリン車とディーゼル車の販売を禁止し、英国も2035年までに同様の計画を進めるとしています。 この両国の計画では、ガソリンと電気を併用するハイブリッド車(HV)も禁止対象という厳しい内容になっています。 各自動車メーカも相次いでEVモデルの投入を始めており、来年以降EV車を街中で見ることが増えてきそうです。脱炭素社会へのシフトが今後も高まりそうですね。

 

今月もコロナ禍で各地のイベントが中止になりました。 広島県の東広島市でも毎年10月上旬に行われる「酒まつり」も今年はオンライン開催(ライブ配信など)となりました。毎年20万人の日本酒ファン(私もその一人ですが)が訪れ、にぎやかな光景が見られていた秋の風物詩だっただけに、開催中止は残念な結果となりました。 来年は開催されることを期待しています。