2022.06.07 社長

社長のきもち 2022年5月

軒先の巣からツバメたちが巣立ち、元気な声が聞こえています。これから南に向けて移動を始めます。コンパスを持っているわけでもないのに、毎年決まった時期に決まった場所を訪れ、そして巣を作り、また決まった頃に離れていくことに不思議さを感じます。自然界には不思議に感じることがたくさんありますね。そして気温も湿度も上がり始め、ホタルが飛び交う時期になりました。ホタルというと夏のイメージがありますが、多くの地域では5月の中旬から6月中旬までの期間がホタルの観賞時期になります。さながら初夏の風物詩といえますね。都心部や市街地ではホタルを観賞できる場所も少なくなりましたが、近郊のホタルの観賞スポットでは先週から飛び始めているとの便りがありました。平安時代から続くホタルを観賞する慣習が、今の時代でも変わらずあることに日本人の古き良き自然愛と風流さを感じることができます。

 

 

我々の実生活の中でQRコードは欠かせぬ存在になりました。QRコード(Quick Responseの略)は、日本の大手自動車部品メーカの「デンソー」が1994年に開発した2次元コードです。そもそもの開発のきっかけは、それまで部品管理に使用していた2次元バーコードではコードの中に盛り込める情報量が少なかったため、その課題を解決するためだったとのことです。当時は部品管理のために10種類もの2次元バーコードを並べて読み取る作業をしており、現場からは手間がかかると不満の声が上がっていました。この作業を省力化するため新しいコードの開発がスタートし、QRコード が誕生しました。QRコードは2次元バーコードに比べ約200倍の情報量を盛り込めることができ、数字・アルファベット・カタカナ・ひらがな・漢字なども表現できることから、多言語対応も可能で、現在も多くの国で利用されています。そのQRコードに関して、デンソーの子会社であるデンソーウェーブ社から長方形型の新しいQRコード「rMQRコード(アール・エム・キューアールコード)を開発したとの発表がありました。このrMQRコードは、従来のQRコードと同等の読み取り速度を備えつつ、細長く狭いスペースへの印字ができるのが特長で、最大で数字で361文字、英数字で219文字、漢字で92文字のデータを格納することができるとのことです。現在のQRコードは正方形型のため、印字スペースをある程度確保する必要があり、また製品に貼り付けた時のデザイン性(外観が損なわれる)の面で一部の商品では敬遠される傾向がありましたが、長方形にすることで貼り付け面積も少なくすることができ、またデザイン性も現在より改善されることから利用される範囲は広がりそうです。工場やサプライチェーンにおける部品単位のトレーサビリティや、伝票・帳票での情報管理などDXに関わる幅広い分野での活用が期待されています。我々の日常でもこの新しいrMQRコードが貼られている製品を見かける日がこれから来そうです。

 

感染者数は全国的に下がり始めているもののコロナ禍での3回目の夏を迎えようとしています。4回目のワクチン接種も60歳以上(60歳未満で基礎疾患を有する人も含む)を対象に先週から始まりました。また今後気温が上昇し、熱中症の懸念が高まる中、「屋外で人との距離を十分に保てるならばマスクは不要」と政府は新型コロナウイルス対策におけるマスクの着用に関する新たな見解を発表しました。イベントでの入場人数の制限も撤廃され、少しずつですが普段の日常生活に戻りつつあります。油断はできない状況は続きますが、猛暑が予測されている今年の夏、マスクを着用している人たちの様子も気になりますが、屋外での着用は緩和の方向でいいのではないか思います。

 

 

一季咲きや四季咲きなど、バラの品種によって開花時期は異なりますが、5月上旬から6月中旬までは多くのバラが花を咲かせるまさにバラの季節となります。バラというと赤色やピンク色を思い浮かべますが、白色・黄色・紫色・青色など様々な色のバラがあり、最近は一輪の花に複数の色を持つ複色ものも人気のようです。近郊の公園内にあるバラ園を訪れると様々な色のバラが花を咲かせていました。どのバラも咲いている姿がまさに絵になるのですが、どこか他の花と違う「華」を感じます。そして6月。バラの季節からアジサイの季節へゆっくりと季節は進んで行きそうです。